アートセラピーとは
「アートセラピー」というと、絵を描いたりする「絵画療法」が有名ですが、粘土などで物を作ったりする「造形療法」や、箱庭を用いた、いわゆる「箱庭療法」なども、そのジャンルに含まれます。
現在では、その「アート(芸術)」という領域が広く解釈され、「音楽」や「ダンス」はもちろん、「詩作」、「手芸」、「写真」、「料理」、「日記」など、自分を自由に「表現」する「創造的」で「クリエイティブ」な行為全般でも、「アートセラピー」の効用が認められています。
「言葉」だけでは、表現できない自分の内面や心情を、アート(芸術)を通して、外部へ「表現」することで、自分の心の中に抑圧されていた感情、心の傷などを「解放」し、「癒す」ことができるとする手法です。
また、療法的なことだけにとどまりません。
「表現」を通してより豊かに、より楽しくイキイキするための手法でもあります。
アトリエCasaでは「表現を楽しむ」を理念に場を提供しています。
アートセラピーのユニークな特徴
例えばリンゴが1つあり、通常のアートならばそれを見てリンゴの絵を描くという感じでしょうか。
アートセラピーはそのリンゴを手にとって感触(ツルツル、冷たい、重さ、など)、香りはどうか、音は(叩いたり、こすってみたり)、そして食べたらどんな味なのか、など五感を使って感じるという非常にユニークな特徴があります。
さらに、それを表現するときに香りを色に表現したり、感触を詩にしたり、味を踊りにしたりと、ユニークで豊かな表現方法があります。
また、もう1つの特徴としてシェア(共有)と言って、その自分のした体験や表現などについて、「語り」「聴く」ことで気持ちを共有するという特徴があります。
評価や判断のためのアートではないので、上手い下手はまったく関係ありません。
もしもコンプレックスを感じるとしたら、だからこそ体験してみてはいかがでしょう。
段々と描くこと、表現することが楽しくなって、本来の自分らしさや今まで抑えていた新しい自分に出逢うという、心の旅が出来ることでしょう。
**************************************************************
プチ・コラム
「アートのチカラ」
人は上手い下手の評価をうけることで、表現を止めてしまうことがあります。
下手と言われることで表現が嫌いになったり、上手いと言われることでその後期待にこたえようという負担になったりします。
僕自身がそうでした。
そうして表現することが本来持っている「楽しさ」を忘れていきました。
いつしか人前で表現することを抑えるようになり、こっそりと創作ノートやスケッチブックに自分を表現していました。
それは自らを癒すチカラがありました。
でも僕にとって表現とはコミュニケーションそのものでもありました。
誰かに伝えたい、解ってもらいたい気持ちがあったのです。
もしも安心して表現できる場所があったらいいな、みんなが自由で笑顔でいられたら……。
そう感じた日から長い時間をかけて学び経験を重ね、マスターアートワークセラピストになりました。
そうしてアートセラピーをいかした造形教室、アトリエCasaがオープンとなったのです。
アートには自分自身を豊かにするチカラ、癒すチカラ、赦すチカラがあると感じています。
そして表現したことで伝わり、繋がり、広がっていく可能性を持っています。
アートにはそのチカラがあります。
2005年6月9日 関根 達也